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前回の記事で僕は年利回り10〜20パーセントで運用しているという話をしました。
「でも年利回り15パーセントだとしたら、100万円の資金があったら1年で15万円儲かるって話でしょ?」
「思ったより少ないな……」
と思う方。
そう考えるのはまだ早いです!
仮にもっと少ない利回りでも続ける意味が充分あります。
なぜかっていうと、「複利」があるから。
ここでは投資における複利運用の効果と、複利の計算方法について書いていきます。
複利とは? 投資における複利の意味
複利は利息で得たお金を再投資して、増やしたお金から さらに利息を得る、というのを繰り返していき、雪だるま式にお金を増やしていく計算のやり方です。
具体的な例で考えてみましょう。
例えば年利回り15パーセントの運用をしているとします。
この場合、最初に300万円を用意したら1年後にはいくらになっているでしょう。
3,000,000 × 1.15 = 3,450,000
なので、345万円になります。1年で45万円増えました。
この45万円は使わずに、このまま投資に回すことにしました。
すると345万円で投資することになるので、これで2年目はいくらになるでしょう。
3,450,000 × 1.15 = 3,967,500
という計算で、396万7,500円となります。1年でおよそ52万円増えました。
これのおいしいところは 元手になるお金が増えたおかげで、1年目と比べて収入が増えているということです。
収入が増えたからといって、1年目より2年目では より自分の時間を多く費やしたわけでもありません。
これが複利運用の効果です。
このまま10年後にはいくらになっているか計算していくと、以下のようになります。
運用年数 | 運用資金 | 1年間の利益 |
スタート時 | 300万円 | |
1年後 | 345万円 | +45万円 |
2年後 | 397万円 | +52万円 |
3年後 | 456万円 | +59万円 |
4年後 | 525万円 | +69万円 |
5年後 | 603万円 | +78万円 |
6年後 | 694万円 | +91万円 |
7年後 | 798万円 | +104万円 |
8年後 | 918万円 | +120万円 |
9年後 | 1055万円 | +137万円 |
10年後 | 1214万円 | +159万円 |
1年目は45万円の利益になっていたのが、10年後には1年で159万円 収入が入るようになりました。
注目すべき点は、1年目と比べて10年後は収入が増えているにもかかわらず、特別たくさん働いたわけではありません。
「同じ労力で10年後には収入が3倍以上になっているしくみが作れた」というところに、投資の「うまみ」があります。
こうなるまでには時間をかけて、芽を育てていく必要があります。
だけどいずれ毎年100万円の副収入が作れたら、人生の自由度が増しますね。
「投資は若いうちにやっておいたほうがいい」というのはこういうところにあるということです。
一般的な仕事と比べてみる
例えば、お店を開いてお菓子を売ることにしました。
1つ売れたら100円の利益が得られるとしましょう。
1日100個売れたら1万円の利益。
1年は365日あるので、毎年365万円の収入となります。
長い期間 働くほど、資金はこんなふうに時間と比例して増えていくということになります。
一方で複利がある投資の場合はどうでしょう。
資金が増えれば増えるほど利益も増えていくので、こういった指数関数的な形になります。
世界一の投資家と言われるバフェットさんだって平均の年利はおよそ20パーセント。ただしそれを50年継続したからこそ、複利の力で資産10兆円となりました。
また 投資スタイルにもよりますが、デイトレなんかじゃない限り 日中ずっとパソコンの前にはりついている必要もありません。
繰り返しますが、1年目に比べて10年目のほうが収入が増えていますが、自分の労力が増えているわけではありません。労働時間に比例するわけではないです。
何年後かには手持ちの資金から自分の本来の力を超える利益を生み出すしくみが作れる、というところに投資をやるメリットがあります。
自分の代わりに働くお金と時間の話
ここまではずっとおいしい話ばかりしてきました。
そろそろ
「話がうますぎるんじゃない?」
って感じになってないですかね!
たしかに世の中にはそんなうまい話、なかなか回ってきません。
これで全員がうまくいくなら誰しもがやっているわけで、この複利の効果を利用するデメリットもあります。
犠牲にしなければならないのは時間とお金。
投資はまず元手となる資金が必要です。
お金ってすごくて、それがあることで、例えば会社だったら資金を使って人を雇ったり、新製品を研究して作ることができます。
それであとから何倍にも会社を大きくするポテンシャルを秘めています。
だからお金が欲しい人は常にいます。
僕らはその力を秘めたお金を捧げて、代わりにお金に働いてもらうことになります。
一般的な仕事だったら自分自身の時間を捧げてその代わりにお金をもらいます。
だけど投資はお金を捧げて、増えたお金をもらうことになります。
だから資金が必要です。
そしてお金を投資に回した後は、しばらく寝かせておく必要があります。
だから時間も必要になります。
例えば資金100万円を使わずに寝かせておくことを想像してみると、どうでしょう。
それだけの金額があったら 自分でなにか商売を始めたり、留学に行って知らない世界に触れたり、スクールに通ってスキルアップを図ることだってできてしまいます。
お金と時間を捧げて将来の自分の収入を増やす方法は他にもあって、その中のひとつの選択肢に投資があるということです。
これをふまえると、それでも投資をやる価値があるかは人それぞれになってきます。
だけど、他の仕事をしながらでもできるし、10万円から始めることもできます。
これくらいであれば生涯 手にするお金から考えれば、犠牲にするものはとても小さい。
貯金して銀行預金としてただ持っておくくらいであれば、勉強代として 数年後に自分のもとへと返ってくる活動に充ててみるのもアリなんじゃないかな、と思います。
基本編もあと少し。次回は使える投資手法の見分け方について書いていきます。
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