この記事の続きです。
1話目はこちらです。
せっかく内定が決まったものの、しばらく元気が出ませんでした。
それもそのはず。
1ヶ月前はあれほど
あの憧れている会社に行けるかもしれない
と胸を踊らせていたのですから、それがなくなったいま、これで良かったのだろうかと悶々とした日々が続いていました。
ただ、それはしばらくするとどうでもよくなり、「自分が好きだったプログラミングさえ生かすことのできる仕事であれば まあいいや」という考えに落ち着いてきました。
なぜかというと、みんな知っている大手に就職できたことで、親戚などにチヤホヤされたからです。
実際に
「すごいねー」
「頑張ってな」
なんて言われると、僕自身 決して悪い気はしません。むしろ嬉しいです。
これは大手に入ったことで得られた大きな特権でした。
知名度がある大企業で働くメリット
入社後の話になりますが、プロジェクトが始まる前に決起集会という名目なのか、プロジェクトメンバー全員を集めて、都内の高級焼肉店で食事会が開かれました。
ふだんは絶対に行かないような高級なお店で食事できるだけでもすごいことですが、驚いたのは店内に入ったときです。
「ああ、お待ちしておりました。○○(会社名)さんですね、普段ご用意していない特別席をお取りしておきましたので。」
と優遇されるのです。
地方へ出張に行ったときもそうでした。
宿泊先の小さなホテルを取っていて受付をすると、
「○○(会社名)さんでしたか。いつもありがとうございます。ぜひまたこちらを予約してください。」
と言われます。
出張中の仕事帰りのタクシーでも、
「仕事帰り? どういった会社で働いてるの?」
なんて言われて
「○○(会社名)です。」
と、答えると、
「え、あの?! こんな地方まで来ていただいて大変ですね。ゆっくり観光していってくださいね。」
と、大事にしてもらえるのです。
不思議なもので、僕はその会社の中では一番下っ端。
別に何もたいしてできないペーペーの新卒です。
しかし外から見るとそんなことはどうでもよく、とにかく良い気持ちにしてもらえるのです。
これが世間から信用がある、ということでしょうか。
明日、会社を辞めてしまえばこんな扱いをされることもなくなるのですが……。
それにしても、こうやって会社に所属しているだけで無条件に信頼されることは、大企業で働く大きなメリットのひとつなのかもしれません。
何の仕事をするか、どういう働き方をするかも大事だけど、この日本社会で生きている以上、世間からどう見られたいか、というのも仕事に対するひとつのモチベーションになるのだな、ということがわかりました。
実際、仕事内容はどうでもよくて、「大手だから」ということで会社に残り続けている人はたくさんいます。
こんな有名な会社はそうやすやすと入れるものではありません。
だからそれもひとつの考え方だということです。
何も仕事が全てではありません。
世間から認められたい、そこに所属できていることが嬉しい、ということが仕事で満たせていればそれで幸せな人もいるのです。
一番つらいのは 他にやりたいことがあるのに、大企業のメリットを失うのが恐くて会社にしがみついていること……。
いろんな考えがありますが、僕はそうはなりたくありません……。
以下の記事に続きます。
はじめまして。
高専卒→大手入社して今キャリアチェンジで転職(上京)しようとしている真っ最中です。近況が似ていると思い感慨深く読ませてもらっています。自分の気持ちの整理にもなるので続きを楽しみに待っています!
そう言っていただけると書いてて良かったなと嬉しい気持ちでいっぱいです!
自分のつまらない人生記ですがぜひ楽しんでいってくださいな!