僕が投資を始めてから6年になりました。
これまでうまくいったり、いかなかったり……というのを繰り返してきて、今では自分ルールがブラッシュアップされて 大きな失敗もなくなったおかげか、そこそこ勝てるようになってきました。
そんな僕が使ってきたやり方のひとつで、職人技のようなセンスがなくても比較的誰でも取り組みやすい簡単シンプルなFXで勝てるトレード手法の作り方と、それを使うことで どれくらい儲かるのか、というところを紹介していきます。
今回紹介するルールや考え方は応用可能であり、僕が行っている さまざまなトレード手法のベースとなっています。
そのエッセンスを実践的な内容とともに、できるだけ簡単シンプルにお伝えできればと思います。
これを教えたところで市場は広いです。僕が損することもありませんので公開します。
これから投資を始める方や、うまく結果が出ていない方は参考にどうぞ。
資産運用全般のエッセンスなので、FXだけでなく 株や金(ゴールド)など、他の金融商品でも応用可能です。
「投資の基本編」から読むとさらに理解が深まります。一番最初の記事はこちら。
目次
分割売買を行う
実際のトレードを例に進めていきましょう。
ある時点で買ったところ、チャートが下がって含み損が出てしまいました。
前に宝くじの話をしていましたが、これをただ見守るだけだとただの運にまかせたゲームの域で終わりです。
トレードの初級者を越えるためには対処が必要です。損切りもひとつの手でしょう。
今回はここで買いを入れてみます。
「えっ、下がってるのに買い注文を入れるの……?」
と思った方もいるかもしれません。
これはこれでひとつの有効な方法です。
なぜなら購入した平均値が下がるからです。
具体的な例で進めると、まずは100円で1ドルを買ったとします。その後、80円に下がってしまいました。
じゃあここでもう一度、さらに1ドルの買い注文を入れます。
そうすると
- 100円で1ドル
- 80円で1ドル
の買い注文を入れたので、実質90円で2ドルを買ったのと同じことになります。
そうすると最初に買った100円よりも低い位置で買えたことになったのですから、また価格が上がって最初の位置に戻ってきただけでも利益を取ることができます。
トレードは利益確定させて初めて勝負が決まるゲームなので、平均値を下げるという行為は、これだけで勝つ確率が上がるということです。
100円のときに1ドル買って、下がったときに何もしないと、ただ指をくわえて運に任せるだけ。
だけどその後の対処をすることで、有利に事を進めることができるようになります。
投資がうまい人は、上がったら利益になるし、下がってもそれはそれで嬉しいのです。慣れてくると だんだんと下がるほど嬉しくなります。
トレードは平均値を下げるゲーム
先ほどは値段が下がったときに、追加で買って有利に場を進めるという話をしました。
それからさらに下がって仮に1ドルが60円になったとします。そこでさらに買いを追加します。
- 100円で1ドル
- 80円で1ドル
- 60円で1ドル
これで平均値は80円まで下がりました。
ということは80円を越えた時点で利益が出てくるということになります。
相場の特性として、基本的に ずっと下がり続けることはありません。
下がって安くなるとそのうち割安だなと誰かが感じ始めて買い注文が入り、今度は上がってきます。上がりすぎるとその逆です。
だから、ウネウネとしたヘビのような形になっています。
でも「万が一、暴落して下がり続けたらどうなるの?」ってなりますよね。
確かにチャートに100パーセントはありません。ドカンと下がって暴落し続けることもあります。
しかし、下がり続けている間は分割売買で買い増していくことで、平均値をいくらでも下げられます。
そして上昇したときに利益を確保することができます。
これは資金管理や利益確定のタイミングが重要になってきますので、詳しい話は後で書きます。
とにかくここで言いたいのは、トレードは平均値を下げるゲーム。そして、そのゲームを攻略するために分割で注文を入れる、ということがポイントです。
いつか利益確定をするという前提のルールの中では、少しでも安く買っておかなければなりません。
利益確定のタイミング
今度は利益確定を行うタイミングです。
買うときと同じくらい、もしくはそれ以上に売るタイミングは重要です。
前提として、人の心理は負けるようにできています。
すでにトレードをやってきた方は経験しているかもしれませんが、上がっているときは早く利益が欲しいと思ってすぐに利益確定してしまいます。
そして損失が出ているときは、もうちょっとしたら上がるだろうと思ってなかなか損切りに踏み切ることができません。
こうして利益が小さく、損が大きくなってしまい、多くの人は最終的には負けていきます。
今回紹介するやり方では この利益確定を感情にとらわれず、機械的にやってしまいます。
例えば、先ほどの例のように
- 100円で1ドル
- 80円で1ドル
- 60円で1ドル
で買い下がっていったとします。
その後、チャートが上昇してきました。
ここで、買った価格から一定以上 上昇したものだけ利益確定していきます。
例えば「20円上昇したら売る」と決めたとします。
具体的に言うと、
- 100円で1ドル買った → 120円で1ドル売る
- 80円で1ドル買った → 100円で1ドル売る
- 60円で1ドル買った → 80円で1ドル売る
という具合です。
今回は最初に買い始めた100円の位置から、最終的には120円まで値上がりしたので、すべて利益を確定することができました。
じゃあ一度下落して、80円まで上がり、さらに下落してしまった場合はどうなるでしょう?
同じように60円で買ったものが80円になったので売ります。20円分の利益が取れました。
その後、チャートが下がって再び60円になりました。また安くなったのですから買い直すという流れになります。
これで20円分の利益を確保しつつ、さらに平均値を下げるために買いも追加していくということになります。
また、100円で買ったドルと80円で買ったドルは ここでは売れませんでしたが、それも もしまた上がってきたら売れば良いということです。
長く運用するほど、資金が多いほど、有利
ここまでをまとめると、下がったら下がるたびに買いを仕込んでおいて、上がるたびに利益を確定して、少しずつ利益を取っていくという手法です。
ニワトリが卵を産んだら、毎日1個ずつだけとっていくようなイメージです。
これの素晴らしいところは、長く続けていくことでいつか負けることがなくなるということです。
例えば資金10万円でこの方法を実践するとします。
毎日200円ずつ利益確定することができたとしたら、1年で7万3,000円、2年で14万6,000円となります。
ここまで運用し続けることができたら怖いものなしになります。
なぜなら、仮にドルの価値がなくなってゼロになってしまったとしても、すでに利益確定した14万6,000円は手元にホールドされているので、最初に用意した資金を下回ることはありません。
また、利益確定した14万6,000円とは別に 仕込んでいた買い注文があるので、すべて利益確定すれば さらに手元に残る資金は上乗せされます。
これは投資入門の記事で紹介したラーメン屋さんの例と同じです。元手を使って、毎月少しずつ利益を抜いていくというものです。
最悪お店が潰れても、確保した利益はなくなりません。
このルールだといくら儲かる?
ここが気になるところかと思いますが、これは最初に用意した資金やリスクをどれだけとるかによって変わるので、明確な答えは出せません。
ただあくまで参考として僕の場合で紹介するなら、利回り10〜15パーセントくらいです。
100万円用意したら1年で10〜15万円がお財布に入ってくるイメージですね。
リスクをとれば利回り20パーセントとかにもできますが、それくらいになってくると、そのルールは逆に途中でロスカットにあってリタイアってことになりかねないので、リスクを取りすぎな感じがします。
「うーん、思ったより少ないな……」って方。
複利の力を使えると考えれば、10年後はなかなかの成績になります。
目の前の利益どうこうよりも、長く続けるっていうところが大きな成果を生み出すのでそこは注意。
複利についてはこちらの記事をどうぞ
複利計算で10年後に収入3倍。投資が儲かる秘密は「複利」にある
また、下で紹介するツールを使って設定しておけば 完全自動でやってくれるので、手間がかからないこともふまえて このパフォーマンスはかなり大きいです。
この手法を自動で行ってくれる「トラリピ」
ここで紹介したルールを僕は昔、株や仮想通貨に適用して取り組んでいました。
毎日スマホでチェックして、注文が確定していたらまた新しい注文を入れる、という感じ。
ルールの決め方によって1日1回のみのチェックで回るようにすることもできるので、たとえ仕事をしながらであってもできることはできるんですが、それでも毎日はなかなか忙しい……。
そんなわけで今ではマネースクエアさんが提供している「トラリピ」というツールを使うようになりました。
こちらから登録できます
使い方については、このあとの記事で詳しく説明していきます。
トレード戦略はここまで
ここまでの内容を以下にまとめておきます。
- トレードは買い注文の平均値を下げるゲーム
- 平均値を下げるために分割で注文を入れる
- 利益確定は機械的に
- 長く運用するといつか負けることがなくなる
長くなったので続きは次回。
実際にこのルールで運用するためには、どれくらいの感覚で、いくらずつ注文を入れるか、というところを考える必要があります。
次回の記事では各自の資金量やリスク許容度に合わせて、最適な注文条件を計算する方法を説明していきます。
次の記事はこちら
トラリピ設定を資金量に合わせて計算する方法【設定変更時にも応用できる】