この記事の続きです。
1話目はこちらです。
6月終わりになると、長かった3ヶ月の新人研修も終了です。
最終的には無事にみんな資格を取れたようで、これで晴れて部署配属となり業務が始まります。
もうこれで仲の良かったメンバーとも会う頻度が減って、週3で飲みに行くことができなくなると思うと、少しばかり寂しくなっていました。
部署配属面接
今度は部署配属面接がひかえていました。
それは、会社の偉い人たちに対面で希望の部署を伝え、適正をみて各部署に配属が決められるというものでした。
面接自体は30分ほどで終わるそうですが、新人にとっては素通りすることのできない大事な一大イベントです。
今後の仕事内容がこれだけで決まってしまうと考えたら、もう一度 採用面接を受けるくらいのインパクトがありました。
僕が入りたい部署はただひとつ、ソフト開発をしている部署です。
僕はどうしても業務でプログラミングがしたいと思っていたので、他の部署に入ってしまうとそれが実現できません。
どうしてもここで意思をきちんと伝えないと、会社員人生が終わってしまうとさえ思っていたものです。
それもあってか面接当日は、異常なくらい緊張していました。
1年前の採用面接のときと同じドアをノックして部屋に入ると、顔ぶれも1年前のそれと同じでした。
思い返せば1年前。
僕「僕は業務でソフトの開発に関われる御社でぜひ働きたいと考えています。」
面接官「学校ではプログラミングの勉強をしてきたの?」
僕「はい、あと独学でも開発をやっていてこんなサイトを……(省略)」
面接官「いいね。ぜひウチに入ったらその開発のスキルを活かしてください。」
採用の面接でもこんなことがやりたいと伝えて内定をもらったし、今回の面接でも変わっていない意思を伝えて、きっとどうせ希望の部署に入れるものだろうなんて思っていました。
しかし、その考えは甘かったのです。
配属面接で知った衝撃の事実
面接を開始して5分、それは考えてもみなかった返答でした。
「ソフト開発の部署? 実はね、その部署は今は縮小していて新しい人を増やしてないんだ。」
え、どういうこと……?
ショックで言葉がつまりました。
続けてこんなことを言われました。
「キミは優秀だからね。その部署じゃなくてもどこでもやっていけるよ。」
確かいろいろと褒められたような気がするのですが、心の中で何かが崩れるような音がジャマをし、その後に聞いたことはハッキリと覚えていません。
悲しい気持ちをおさえて、その場は何事もなかったかのように取り繕うのが精一杯でした。
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