会社に所属する意味とは? 会社に入る弊害とこれからの働き方【会社を辞めた話 第22話】

この記事の続きです。

希望と違う配属先へ……部署配属面接で知った衝撃の事実【会社を辞めた話 第21話】

 

1話目はこちらです。

新卒入社した一部上場企業を1年で辞めた話【会社を辞めた話 第1話】

 

こんなことはまったく予期しておらず、しばらく起こったことが信じられませんでした。

 

まさか自分の思っていた部署に入れなくなったなんて……。

今までやってきたことはなんだったんだろう……。

 

そんな気持ちで毎日、胸が痛くなっていました

 

郷に入っては郷に従えとは言ったものですが、もともと仕事でプログラミングをやりたいと明確に決まっていて、それが実現できると期待して入社したものですから、これはやはりショックでした。

 

新卒で、これから仕事を頑張るぞと一番やる気がわいている時期。

それなりにけっこう張り切っていて希望がわいていたものです。

しかしこんないとも簡単にそれが崩れ去っていくのを実感しました。

 

それからは毎日通勤しながらも、仕事をしていながらも、

「自分は何をやっているんだろうなあ……。」

と、常に頭の中の20パーセントにそのモヤモヤが渦巻いていたものです。

 

会社に所属している限り自分で仕事は決められない

あのときは理解できませんでしたが、会社に所属している限り基本的には自分で仕事は決められないものです。

 

もちろん会社の方針によってもそのときの立場や状況によっても変わるので一概には言えませんが、思っているとおりにいかないことも多いです。

 

ある日、会社のトイレの個室にいると、何やら二人組が入ってきて話し声が聞こえてきました。

 

社員1: 「俺、来月から転勤らしい。他県に飛ばされるって。」

 

社員2: 「え、マジで……! 」

 

社員1: 「さっき上司に急に言われた。」

 

社員2: 「奥さんと子供は?!」

 

社員1: 「うーん、わからない。どうなるんだろう……。」

 

こんな話をたびたび聞いてきました。

 

僕自身ものちに急に数ヶ月の出張となって家に帰れない日々が続いたり、自分の会社ではなく別の会社に常駐することになったり、細かいことで言えば嫌な上司につくことになったり、部署が変わったり、あげるとキリがありません

 

周りの話を聞いてもそれはよくあることでした。

勤務先が変わるというので彼女と遠距離になってしまったという同期もいました。

またあるときは、転勤先に奥さんを連れて引っ越したという話も耳にしたことがあります。

 

プライベートも大事だけど、仕事の都合でどうすることもできないことも起きてしまいます。

それは難しくてつらいものです……。

 

こんなふうに会社に所属する限りは大小なりとも自分の思ったとおりにならないと感じることはそれなりにあるものなのでしょう。

 

熾烈な権力争い

また僕のいた会社では、役職が上がるためには上司に気に入られていることも重要でした。

というのも役職が上がるためには上司の推薦が必要だったのです。

 

なので普段から上司に対して媚びへつらって気に入られておくということも、重要な仕事の一つだったと言えます。

 

週末になれば部署対抗のソフトボール大会が開かれ、みんながチームや上司のために参加し、チームの一員として休みの日まで頑張っていました。

純粋に楽しんでいる人も多いでしょうが、自分の身を守るために頑張っていた人もいました

 

明らかにソフトボールに興味のなさそうな女性も参加しており、みんなのためにお弁当を作って持ってきていました。

その女性はやっぱりみんなのお気に入りであり、いつも権力の高い上司の隣の席にいました

 

実際にそのような権力争いによって勝ち上がった人も見受けられます

それもある意味、才能や努力で勝ち上がったと言われたらそうなのかもしれません

 

会社に所属するということ

会社に所属するとはそういうことだと思います。

そのチームのメンバーの一人です。

みんな自分の役割やポジションに徹底して演じていかなければなりません

それは会社との契約であり、その代わりに対価として給料や手当をもらっているのです。

 

そして自分のポジションを守るために、さらに上のポジションに上がるために、必死にならなければならないのです。

 

昔のように終身雇用が台頭していて経済が成長し続けていた日本では、優良企業と言われる会社で一生そこで働けるというのが保証されているだけで、それがその会社の一員として会社のために頑張らなければならないというモチベーション源となっていたかもしれません。

 

しかしこの昨今では、個人が尊重されるようになってきて、実力のある人ほど良い待遇になっていくという話も耳にするようになってきました。

また、年功序列といったようなものが少しずつ消え、どんなに会社のために働いても急にリストラされるような時代では、必ずしも今までの働き方が良いわけではなくなっているのでしょう。

むしろ昔は選択肢が他になかったのでこうするしかなかったのが、今は自らの力で良い選択肢をとっていける時代に来ているのかもしれません。

 

僕もこれまで数社を経験してフリーランスとなったことで、少しずつ経験を積んでいき、今はこれまでに比べると充実して働けている感じがしているし自分にとって良い働き方ができているとそう感じます。

だからといってみんなが会社を辞めてフリーランスになればいいと言っているわけでは決してありません。

経験を積んで独立する人もいれば、もっと自分のやりたい仕事や働き方ができる会社もあるかもしれません。

 

今の時代、選択肢は無数にあり、今の環境に満足していないのであれば自分で変えられることも多いということです。

会社に縛られながらグチをこぼす日々を過ごすよりは、自分で勝手に選択肢を増やして変えていったほうがよっぽど早く解決できる時代に来ているのかもしれません。

 

配属先が決まる

僕の配属先はサーバーに関する業務を行う部署に決まりました。

 

希望の部署に入れないとわかり、気分は相変わらず落ち込んでいました。

しかしそんなことばかり考えていてはいけないとはわかっています。

 

いよいよこれから業務が始まっていき、誰もそんな気持ちを待ってくれるわけがありません。

ひとまずは気持ちをできるだけ切り替えて頑張ってみようと思うことにしました。

 

しかしそんな矢先、またまた出鼻をくじかれることになるのです。

 

以下の記事に続きます。

いきなり客先で常駐することになった……仕事の雰囲気【会社を辞めた話 第23話】