流行りに乗るのが自然にできなくなっていく。かっこいい おっさんの話

30が目前に迫ってくると、いよいよ本格的におっさんだなーと思う。

20代というだけで恥ずかしいことをしてもいいし子供っぽく振舞ってもいいし失敗なんていくらでもしていい年間パスを持っているようで、何をしても許されるような気がする。

これからは30代になってゴールドカードが失効してしまうと、流行りの中心からひとつ外側にいくような気がしてなんだか名残惜しい気持ちだ

 

昔は曲もガジェットもスマホアプリも雑誌もテレビもなんとなくこれいいな、と思っていたら気づいたらやっぱり流行っていたような気がするのに、最近ではあれも流行ってるんだ、これも流行ってるからやってみなくては、という感じで後出しジャンケンになっているんじゃないか。

いやいや まだまだそんなことはないとは思うのだけど、肌が乾燥しやすくなったり、大量にお酒を飲んだ次の日の胃もたれが正午を超えてもおさまらないのを目撃してしまうと釈明の余地は残されていない。

 

同世代と飲んだ

よく同世代と飲むときに、「30歳はもっと大人だと思ってた」という話をすることがあって、本当にそうだと思う。

身体は確実に劣化の一途をたどるにも関わらず心は意外にも10代のままだ。あんなに10代のときに見えた30は、身も心もすごく大人で今とは全然違う感性を持っていたり 世界の見え方が違っていたりするんじゃないかと偉大に見えていたのに。

30になったって過去の延長戦でしかなくて、10代から確実にレールは一続きになって繋がっているのだ。

 

心では若くいたいからこそ身体だけ確実に衰えて少しずつスライドしていく自分が、そうやって少しずつ熱狂の中心から離れていくのを感じるのが悔しくてならない。

 

出会い

そう思っていたときに新たな出会いがあった。

僕はプログラムを書く仕事、いわゆるエンジニアをやってきて同じ職業の人たちと繋がることがあるのだけど、とくにウェブに関わっていると新しいもの好きが多くてセンセーショナルな人に会うことが多い。

そこでは自分よりはるか年上でもいまだに若者に混じって最前線で開発していたり、会社を作って新しい分野に挑戦していたり、仕事以上に趣味に打ち込んでいるようすを見たり、飲みの席でクソ明るくて面白いのを見たら若者より若者らしい情熱を感じる。勝てない。

 

たまに年齢を重ねれば重ねるほど創造に深みが増して、これまでの経験から裏打ちされたスキルを今のやり方にいい感じに取り入れてるなーって人がいて偉大だと思う。そんなときにこんな いいおっさんがいるのかーってなる。

そんないくつになっても若々しさにブレがない人がいるおかげでクリエイティブな気持ちに年齢は関係ない、まだまだいけるなと頑張れてしまう。やっぱり偉大だ。

 

まあ まだまだ先は長いし若造には違いないので自分なりに人生を楽しんでいこう。

そして「いいおっさん」になりたい。いろんなものに面白がっていたいと思うのだった。