社会人になりたての頃、未来や将来が不安でどうしようもないのに何をすればいいかわからなくなった。
長い人生だから、遠い未来まで待っていたら何かが変わっているかもしれない。
人生が広々と壮大に見えていて、道の先には霧がかかって見えない そんな20代を過ごしてみたけれど、それから10年近く経って振り返ってみたら、思っていたより大人じゃないし、別に驚くほど何かが変わったわけじゃない。
残念なことに気づいてしまった。よくよく考えたら人生なんてあまりに短い。
10年なんてものはあっという間だ。
コツコツ1日1日が積み重なってできた未来でしかなくて、待っていればいつかあっと驚くような変化が起きて何かが変わっているのはドラマの世界の話でしかなかった。
結局は過去の延長戦であり10年前と線路が繋がっている。急に汽車が宙に浮いてどこかへ飛んでいくなんてそんなこと、あるはずなかったのだ。
つまりこの10分を不幸に生きていたら、それを繰り返してしまえば不幸な1時間が経過するし、24時間になっていく。
それを365回繰り返して、10往復すればあっという間に10年だ。
というわけで自分を変えるためには今を変えるしかない。
当たり前すぎることだし決まり文句みたいによく言われるけれど、本当にそれしかないのだからしょうがない。
現に未来が壮大だと思っていたとしたら、目の前にある些細なことは何も将来に影響しないし意味がないと思ってしまうんじゃないだろうか。
今だからわかるけど、それは逆だった。その10秒を繰り返しているにすぎないのだから、今この瞬間の幸福度は将来の結果にダイレクトに伝わる。
お金で見ても、この1時間で使った金額がそのまま延々と課金されていくだけだ。
10年間ですごいお金が必要だ、とか漠然と思っていたら、1日でどれくらい使ったか計算すればわかる。
それが365日たって10回繰り返しているだけなのだから。
もし仮に、現状よりも1分間あたりに1円多くお金を使ったら、1年で出費は52万円増えてしまう。
今この瞬間が未来に与えるインパクトは想像以上に大きい。
というわけでこの1時間をお金をかけずに幸せを感じることができていたら、その人の人生のサバイバル能力は最強だと思う。
逆にお金をかけまくってもっと幸せを追求する人が好きな人だっているからそれはそれでひとつの手だ。
なんにせよ言いたいことは、この1時間が繰り返し続いているだけってこと。
この1時間が不満だったら今すぐ変えなきゃいけないってこと!
たまに嫌な仕事を自分にムチを打ちながら耐え忍び、週末はそのご褒美としてストレス発散するためにお金を浪費して高いマッサージに行ったり高い料理を食べに行ったりして維持している人がいるけれど、そもそも嫌な仕事をしていなかったら余暇にお金をかけなくてすむし、1日の嫌な時間は減るんですよね。
嫌な仕事を続けるためにお金をたくさんかけているなら、楽しい仕事を安い賃金でやっているのと比べて、自由に使える収入は実は変わらないんです。後者のほうがむしろ日中は楽しい時間が増えて精神的に余裕な時間が増えるだけでこっちのほうがおトクだと考えることもできるわけです。
もしこの10分で150円もらえて嫌な仕事をやるか、100円もらえて楽しい仕事をやるかだったら後者のほうを選ぶ人はたくさんいるんではないだろうか。
だけどなぜか10年スパンで考えたら、嫌な仕事をやってでも給料が高いほうをとってしまう。根拠のない言い伝えや世間の空気で判断が変わってしまう。
それに他人が自分のことを考えてくれる時間は、おそらく大抵の場合は今日の中で1秒たりともない。
誰かの見てくれを気にしたり、かっこよく見せかけたりすることに努力したってかなりコスパが悪いし、自分の肥やしにならなければ儚いし意味はない。
まずは今の1時間で自分が必要なお金と、欲しい幸せを考えてみるのはどうかと思う今日この頃です。
思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。
言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。
行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。
習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。
性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから。
(マザー・テレサ)