職場や学校、近所付き合い……生きてるだけでたくさんのつながりができるけど、人間関係って難しいですよね。
ときには重いと感じたり険悪になったりケンカになったりしてしまうんですが、そんなときに大事なのが「心の距離」。
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「いちど距離を置こう」
ってセリフを聞くけど、誰が最初に言ったかこれってよく出来た言葉で、人は距離が近いほど不快感が増していく生き物だという背景があります。
例えば満員のエレベーターや電車で、心を許していない見知らぬ人と接触していると何か不快な気持ちになってしまいます。
これは物理的な距離だけど、心の距離も同じです。近づくほど どんどん不快になっていきます。
近づけば近づくほど、相手のことを求めちゃうようになるからです。
自分の言うことを聞いてくれない……
前まではやってくれたのに……
冷たいなあ……
相手のことを期待するがあまりに不安が募っていきます。
だから相手に対して悲しい、つらい、イライラするってときは、自分にとって相手との心の距離が近すぎるサインです。
近すぎると、糸がもつれてぐちゃぐちゃになるんです。
からまりが根深くなると、もう壊れて戻せなくなることも ときにはあります。
だからそんなときは相手と距離を置いて、適正な距離まで離れましょう。
だけど離れすぎると今度は糸がプツンと切れて関わりが途絶えてしまいます。
糸が少したるむ関係がちょうどいいです。
そして、糸の長さは相手によって違っています。自分と関わりのある それぞれの人に対して自分との適正な距離があります。
一緒にご飯を食べたり、仕事をしたり、旅行に行ったり、同じ時間を共にして何かを達成することで、短くしていけます。
こうやって少しずつ距離を縮めていったり、ときにはまた長くなったりすることもあるけど、お互いに影響しながら調整しながらくっついたり離れたりして社会が芽生えていきます。
人間社会に関わっていると、どうしても早く距離を近づけたいと焦ってしまうし、近づきすぎて束縛してしまうこともあるでしょう。常に変わる距離を探りながら、ちょうどいいあんばいに持っていくのは至難の技です。
だから人間関係って難しいです。
理想を言えば、押したり引いたりして糸をたるませながら、少しずつ糸をたぐり寄せて近づいていく。そんな関係が築けたら最高ですね!