才能がない人間の戦い方。そもそも才能とは、自分で決めるものじゃないと気づいた話

僕は人口ほんの数千人の小さな集落で生まれた。

勉強はできたほうで、小・中学生のときは自然と学年で順位はトップクラスだった。

 

そんなわけで、「天才だなー」とかよく言われたんだけど、今思えば周りがまったく勉強していなかっただけで、少しでも勉強すれば勝てるのも同然だった。

ほとんどの人はそのまま地元の高校にエスカレーター式に上がるもので受験戦争なんてものもなく、勉強する必要もないから仕方ないのだけど、その中でも僕は少しテスト勉強したからそれなりに点数が取れた。ただ真面目な性格だったというカラクリだった。

 

井の中の蛙だった。

 

そのあと地元を離れて高専に入学するのだけど、状況は一変。

最初の定期テストの結果表を見ると、順位は下から数えたほうが早かったのだ。

驚愕だった。今までの勉強のやり方は通用しないのだと悟った。

 

悔しくて今まで受けたことのない屈辱にこれでもかというくらい必要以上に勉強して次のテストに望んだ。人生で一番勉強した。

さすがにこれだけやれば大丈夫だろうと2回目の定期テスト。

やっぱり順位は変わらなかった。

これだけ本気を出しても上位の強豪を討ち破ることはできないのか。世界は広かったんだなー自分はここまでなのかーと思った。

 

こうして就職すると同時に上京しても、周りは頭の回転が早いしデキるしコミュ力も凄まじくて劣等感を感じた。

それまでは勉強もできて運動もできてしかもモテる出木杉くんみたいな人がいたら奇跡とか思ってたけど、東京に来てみたらそこは出木杉くんの巣窟だった

出木杉くんに囲まれて、別にあんまり興味もないことをやって、なんとなく過ごして自分の人生こんな感じでずっと続いていくのかーと思ったらゾッとしたのだけど、たぶん大人の世界はこんなもん。現実ってこういうものなのかもなーくらいで諦めた。

 

転職を考えたのは、新卒で入社してから1年後の東日本大震災 直後のことだった。

その会社にはもともとプログラムを書く仕事がしたくて入社したものの、入ってから会社の方針でお目当ての部署が縮小していたことがわかり、どうせ興味のない他の仕事をやってるくらいなら、もっと小さな会社でも給料が安くてもどんな不遇な環境でもなんでもいいから、とにかくプログラムが書けていれば今よりは間違いなくよくなるだろう。捨てるものは何もない。いつ死ぬかわかんないんだし、と思って転職した。

 

その選択が功を奏した。

朝から晩まで働いて忙しかったけど、前の好きでもない仕事をダラダラやって、上司に仕事しているフリをしながら定時までごまかすタスクに比べたら100万倍よかった。むしろ幸せだった。

自分の好きなプログラミングを仕事として打ち込めるだけあって、成長も感じたし、何より社内で認めてくれる人がいた

自分が会社に貢献している実感があったしやりがいもあった。

 

そうやって栄枯盛衰の激しい人生を送ってきてわかったのは、才能というのは自分の今いる場所によって大きく変わるし絶対的なものではないということだ。

この世に生を受けた赤ん坊の頃から持っているDNAや、そして幼少期の環境から培われたものだけではなくて、それに周りの評価が乗ってくる。

周りが認めて初めて「才能」になるということだ。

だから自分がまだ見つけられていないけど、他の人が自分の何かの才能に気づいていることもあるかもしれない。

 

いくら勉強ができても野球が得意といっても美術で絵がうまいと言われていても、社会人になってから仕事で使う機会がなくなれば、才能は閉じられていく。

学生時代に勉強ができて天才と言われていても社会人になったらうまく交われずにくすぶっている人もいたし、いつもふざけて先生に怒られて典型的なダメだったやつが今は職人的な仕事で精を出してバリバリ仕事しながらもプライベートもキラキラしているパターンも見てきた。

あの有名なゴッホだって描いた絵は生前に評価されなかった。もう少し時代が変わったり、誰か有力者の目に止まっていたら、状況は様変わりだったかもしれない。

 

才能があっても力を発揮できない環境もあるし、才能がないと思っていても場所を変えるだけで思いがけない力を発揮するもので、今いる空間を変えるだけで有利になったり不利になったりする。人それぞれ、その人なりの得意なフィールドや戦い方がある。

 

そんなわけで、才能は絶対的ではない。というか周りに評価されて初めて才能になる。才能は自分で決めるものじゃないのだと気づいたのだった。

 

よく自分探しの旅とか自分を見つめ直す時間が必要とか言われたりするけど、それって内面を見つめるという意味だけじゃなくて、自分に合った居場所探しなんだと思う。

 

こういう生き方もあるんだなー、常識にとらわれすぎてるなー、今たまたま自分の周りにいる人から影響を受けてるに過ぎないんだなーってことがわかったとき、独立した。

足を踏み入れてみるとそこは楽園で、自分の居場所はここだったのかもしれない。

 

きっとまた市場が変わったり、関わる人が変わっていくたびに状況が良くなったり悪くなったりするんだろうけど、そうやって居場所を見つけながら人生をごまかしながら落ち着いていくんだろうなと思う。

 

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2017.09.03

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